「最近髪の毛のセットがしづらくなったかも…」
「昔より髪の毛が細くなった気がする…」
「お風呂での抜け毛が増えた気がする…」
このように、髪の毛のボリュームが以前より減少していると感じたり、抜け毛が気になりだしたら、それは「AGA(男性型脱毛症)」の兆候かもしれません。AGAは前頭部や頭頂部の髪の毛が徐々に薄くなっていく特徴的な脱毛症です。しかし、見た目ではっきり分からないと、ご自身で確信を持って治療にも踏み切ることができないのではないでしょうか?
そこで、この記事では、ご自宅でできるAGAのセルフチェック方法をご紹介します。ただし、先に申し上げておきますが、セルフチェックは簡易的で正確な判断は難しいため、どうしても気になるという方はクリニックで検査を受けるようにしましょう。
目次
AGAとは、男性型脱毛症とも言われており、主に「男性ホルモン」や「遺伝」が原因で発症する脱毛症です。
AGAによる薄毛の進行には特徴があります。それは、冒頭でもお伝えしましたように、「前頭部」や「頭頂部」から徐々に薄毛が進行していくことです。そして、薄毛が進行していくと、髪の毛は細く短くなり、やがて生えてこなくなります。
具体的に説明しますと、「テストステロン」という骨や筋肉を作るための男性ホルモンが「5αリダクターゼ」という還元酵素によって「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンに変換されます。そのDHTが毛根付近にある「アンドロゲンレセプター」という男性ホルモン受容体によって「脱毛因(TGF-β)」に変換されます。そして、脱毛因子が「毛母細胞」に作用することでヘアサイクルに異常をきたしてしまうのです。
ヘアサイクルに異常が起こると、髪の毛の成長期が極端に短くなり、十分に成長する前に抜け落ちるようになります。そのサイクルが繰り返されることで髪の毛は徐々に細く短くなり、最終的に生えてこなくなってしまうのです。
また、「5αリダクターゼの活性度」や「アンドロゲンレセプターの感受性」は遺伝によって決まります。
AGAは最後まで進行してしまうと毛根が死滅し、治療を行っても髪の毛を生やすことが出来なくなってしまいます。そのため、AGAは早期の治療がとても大切です。そこで、AGAの症状に早めに気づくために出来るセルフチェック方法をご紹介します。
確認すべき項目は以下の12点です。
AGAは遺伝が大きく影響します。そのため、家系に薄毛の人がいる場合は自身も薄毛になる可能性が高いので必ず確認しましょう。
AGAによる薄毛は髪の毛の成長期が短くなり、徐々に髪の毛が細く弱い毛に生え変わっていくため、産毛のような細い髪の毛が増えた場合はAGAによる薄毛の進行が疑われます。
個人差はあるものの、1日に抜ける髪の毛の本数は50~100本と言われています。1日の抜け毛の本数は数えることは出来ないため、感覚にはなってしまいますが、100本以上抜け毛があるという場合はAGAを発症している可能性があります。抜け毛を確認出来るタイミングは、起床時の枕元やシャンプー時だと思うので、そのタイミングで多量の髪が抜けていないかチェックしましょう。
前髪をおろしている方だと生え際を見る機会は少ないため、気づかずに後退してしまうという方が多くいらっしゃいます。AGAは生え際から後退していくため定期的にチェックするようにしましょう。
つむじ周辺についても普段から確認しているという方は少ないでしょう。そのため、前頭部と同様に気づかないうちに薄毛が進行しているということがよくあります。つむじはどのように確認したらいいのか分からないという方もいらっしゃると思いますが、洗面所の鏡と手鏡を使用して簡単に見ることができるため定期的に確認してみてください。
同年代の人の頭皮とご自身の頭皮を比較してみましょう。同年代の人より毛量が少ないと感じた場合は薄毛が進行している可能性があります。
髪の毛の成長には「ビタミン」「ミネラル」「タンパク質」の3つの栄養素が必要不可欠です。これらのどれかが不足した食事を取っている場合は髪の毛が成長することができず、AGAを進行させてしまっている可能性があります。
睡眠は自律神経や髪の毛の成長を促進する成長ホルモンの分泌に大きく影響しています。1日6時間未満の睡眠を取っているという方は、自律神経の乱れや成長ホルモンの不足により、AGAが進行してしまっている可能性があります。
ストレスは睡眠と同様に、自律神経に影響しています。過剰なストレスを抱えてしまうと、交感神経が優位に働くようになり、血管が収縮してしまいます。血液は頭皮に栄養を運ぶ重要な役割があるため、血管が収縮してしまうと髪の毛に栄養を送ることができず、AGAを進行させてしまいます。
タバコに含まれているニコチンには血管を収縮させる働きがあるため、普段からタバコを吸っているという方は血管が収縮し、AGAが進行している可能性があります。
運動不足は血行不良の原因になります。運動不足によって下半身の筋肉が衰えてしまうと血液を送り出すポンプのような役割を果たせなくなってしまうのです。その結果頭皮に十分な栄養を送り届けることができず、AGAが進行する原因になってしまいます。
前頭部や頭頂部の状態を定期的にスマホカメラで記録するようにしましょう。そうすることで、今は薄毛が進行しているのかハッキリわからないという方でも、数か月~数年でどれくらい頭皮の状態が変化するか確認することができるので、様子を見たいという方にはお勧めの方法です。
参考情報元:healthline >
これまではセルフチェックの方法について説明してきましたが、セルフチェックではどうしても確実な判断はできません。そこで、どうしてもご自身がAGAか確認したいという場合はクリニックで検査を受けることをお勧めします。
そこで、検査を検討されている方の参考になるように、クリニックではどのような検査を行っているのかについて具体的に解説します。
問診では、患者様にAGAに関連する症状や、家族歴、健康状態などについて確認します。これにより、遺伝的な要因や生活習慣による影響がないか確認することができます。
マイクロスコープ検査では、頭皮や髪の毛を高倍率の顕微鏡で詳細に調べることができます。これにより、毛根の状態や髪の毛の太さ、本数の確認をすることができます。また、頭皮の炎症などについても調べることができます。
血液検査では、問題なくAGAの治療を行うことができるか確認するために行われます。AGA治療薬は、肝臓に負担をかけてしまうことがあるため、肝臓に不調がある場合などは、治療薬を使用することができません。
また、必要に応じて遺伝子検査を行うことがあります。遺伝子検査によってご自身がAGAになりやすいかどうかや、どの治療薬が効くかなどを調べることができます。
検査が完了し、AGAと診断された場合は治療が必要になります。クリニックでは基本的に「薬物治療」か「メソセラピー治療」が行われています。
薬物治療とは、AGAの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の作用を抑える薬を服用することで、薄毛の進行を防ぐ治療法です。代表的な薬には、フィナステリドやデュタステリドがあります。これらの薬は5αリダクターゼの活性を阻害し、DHTの生成を防ぐ働きがあります。また、薄毛が進行してしまっている場合は、ミノキシジルという発毛剤も内服薬及び外用薬として処方されます。
メソセラピー治療については、髪の毛の成長を促進する成分を注射器を用いて頭皮に直接注入する治療法です。注入する成分はクリニックによって異なりますが、フィナステリドやミノキシジルなどの発毛成分や、ビタミンやミネラルなどの栄養素や、成長因子などがあります。メソセラピーのメリットは、頭皮に直接発毛成分を注入できるため、発毛効果が早く現れることです。ただ、デメリットとして薬物治療より費用がかかってしまいます。
治療方法については、基本的に医師が患者様の頭皮状況を確認し、患者様に相談の上で決定しています。
AGAは早期(毛根が生きている間)に治療を行うことで元の毛髪状態に戻せる可能性が高いです。しかし、その反面で治療が遅れてしまうと毛根が死滅してしまい、手遅れになってしまうことも少なくありません。そのため、少しでもAGAのような症状が確認できた場合は、クリニックで検査を受けることをお勧めします。
ここでお伝えしたセルフチェックでもAGAの症状に気づくことができるため、定期的にご自身の頭髪状態を確認するようにしましょう。
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東京駅の近くのAGA治療専門の「AGAINメディカルクリニック」で院長をしている武石と申します。
当院に来られる患者さんは、20代~30代と若くして薄毛の症状にお困りの方が多くいらっしゃいます。
本記事では、そんな薄毛にお悩みの方に向けて、AGAや薄毛、抜け毛等に関する情報をお届けしておりますので、少しでも不安のある方は参考にしてみてください。